【No.84】歯の状態はどうですか?

今年も‪6月4日から10日まで‬「(ヒトの)歯と口の健康週間」でいろいろなイベントが全国的に行われています。
ちょうどよい機会なので、ワンちゃんやネコちゃんの「口と歯の健康」に関連して歯を観察するお話です。

ワンちゃんやネコちゃんのお口の中を見て、歯がどのように生えているか見てみましょう。

正面から上の唇(くちびる)をペロッと上にあげて、ちょっと外側にずらすと、「犬歯(左右小下にある大きな長く伸びたキバの歯)」がすぐ見えます。
左右の犬歯の間に「切歯」と呼ばれる6本の小さい歯があります。
正面から下の唇をペロっとすると同じような歯の並びです。
中年以降では、切歯が抜けている子や歯石がびっしりついて歯をしっかり確認できないようなこともあります。

次に見えるようであれば犬歯の後ろ奥の方にある歯を確認してください。
ワンちゃんとネコちゃん、また、上の歯と下の歯で大きさや数が違います。
これらの歯を確認するためには、口を少し大きく開けたり、左右の頬を外側に開くようにして下さい。
当然、いやだいやだということで咬んでくる子がいるので注意してください。

ワンちゃんでは、上の片方の犬歯の後ろに大小6本、下も大小7本の「臼歯(きゅうし)」と呼ばれる歯があります。
ネコちゃんでは、上の片側の犬歯の後ろに大小4本、下に大小3本です。
すべて歯が生えそろっていないかもしれませんが、歯の本数はあまり気にしないでください。

さて、歯の色はいかがでしょうか。
多くの動物の正常な歯の色は、歯垢や歯石のついていない犬歯の先端あたりの色と思ってください。

多くのワンちゃんやネコちゃんでは、左右の上の一番大きな臼歯のところを中心に歯石が付きやすく、そこを観察されることで歯石の付き方がよく分かります。

歯の状態を見た後で、歯茎(はぐき)の変化も見てください。
歯肉の色はさまざまですが、歯石が付いている歯肉部分がただれて赤く腫れていることがあります。
これも中年以降のワンちゃんやネコちゃんには多い状態です。

お家では難しいようであれば、動物病院で一緒に口の中を観察してみましょう。
ただし、どうしても、口の周りや口の中を触らせてくれないようなワンちゃんやネコちゃんでは、軽い鎮静や麻酔処置が必要になることがあります。

(追記)
口の中の歯の状態に興味のある方は、現在、東京上野の国立科学博物館で行われている特別展「大哺乳類展2」にお出かけになってはいかがでしょうか。
哺乳動物の骨格標本(剥製を含む500点以上)が展示され、口や歯を含む体の構造についてわかりやすく解説されています。
9年前に催された特別展「大哺乳類展 陸のなかまたち/海のなかまたち」に続く第二弾で、今回のテーマは「生き残り作戦」です。

PAGE TOP