【No.76】肥満の話

ワンちゃんやネコちゃんたちの肥満のお話です。

多くのワンちゃんやネコちゃんは、「少しぽっちゃり」、または、「かなりぽっちゃり」しているように思います。肥満(かなりぽっちゃり)について、ご家族でいろいろなお考えがあるようですから、まず太っているかどうかの基準についてお話しします。

ワンちゃんやネコちゃんの体を外から触って評価してみましょう。皮下脂肪の付き方などにより、肋骨の上、背中のライン、尾の付けの周り、お腹周りから判断します。
評価(ボディコンディションスコア、BCS)を5段階で表した場合、
1はガリガリ(痩せすぎ)、
2はすこし痩せている、
3は理想的な体重(ナイスボディ)、
4はぽっちゃり、
5はかなりぽっちゃり(肥満)
です。

ナイスボディ(BCS = 3)は、以下のような場合です(「ヒルズ製品の食事管理の手引き」を参照)。
肋骨、腰部、そして体型を触ったり眺めて簡単に評価してみましょう。

肋骨:
(イヌ)薄い脂肪に覆われ肋骨に触れることができる
(ネコ)ごく薄い脂肪に覆われ容易に触れることができる

腰部:
(イヌ)薄い脂肪におおわれ、なだらかな輪郭をしており、骨格は触れることができる
(ネコ)容易に触れることができる

体型:
(イヌ)横から見ると腹部のへこみがあり、上から見ると腰に適度なくびれがある
(ネコ)腰にくびれがある

肥満の場合(BCS = 5)は、肋骨、腰部が脂肪に覆われて触れることが難しく、体型では、くびれがないという状態です。

いかがでしょうか?
少し評価するのが難しいですか。
もっと簡単な「ぽっちゃり」しているかどうかを判定する方法をご紹介しましょう。

まず、自分の片方の手をじゃんけんのグーの形にしていただき、手の甲から指が分かれているこぶし(折れ曲がった関節の部分)の盛り上がっているところを、反対側の人差し指で触ってみてください。この触った感じとワンちゃんやネコちゃんの肋骨を触った感じが同じであれば、理想体重に近いと判断して大丈夫です。
多くのワンちゃんやネコちゃんでは、肋骨がしっかり触れない子が多いですから、「すこしぽっちゃり」、または「かなりぽっちゃり」の状態だと思います 。

肥満による健康リスクは、ヒトの場合とまったく同じではありませんがよく似ています。
ワンちゃんやネコちゃんでも、内分泌、整形外科、代謝、循環呼吸、皮膚、腫瘍、泌尿器の病気や、その他の体の機能に係る異常が、肥満に関連すると報告されています。関節炎などによる痛み、体を支えるための負担、少しの暑さに対しての不調、さらには寿命が短くなるようなことが肥満の子では多いので気を付けましょう。

1から1歳半の時の体重を覚えておられますか(わからない場合は動物病院へ問い合わせてください)。その時は、多くの子がナイスポディだったと思います。
ワンちゃんやネコちゃんは自分で料理をして食事をしませんから、減量にはご家族のご協力が必要です。しかし、急に「今日から食事を少なくしてダイエット!」と宣言されると、ワンちゃんやネコちゃんたちは、みんな不満とストレスで楽しく生活できません。
肥満にはカロリーの少ないダイエット用の療法食(処方食)をあげることによって、気持ちよく目標体重まで体重を落とすことができ、ご家族もそのおいしそうに食べている様子を見て癒されるという幸せなサイクルになります。肥満のワンちゃんやネコちゃんの体重に合わせた、減量プランを組むことが重要ですから、是非、動物病院へご相談ください。定期的な体重測定もお願いします。

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